『ラプラスの魔女』のあらすじ。ひどい評価は本当?真相をネタバレ徹底解説

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『ラプラスの魔女』のあらすじ。ひどい評価は本当?真相をネタバレ徹底解説

この記事でわかること

物語の序盤から結末までの詳細な流れ

主要な登場人物の役割と彼らの複雑な関係性

作品の核となる「ラプラスの悪魔」という科学的テーマと独特なジャンル

原作小説と映画版の物語構成の違いや世間からの評価

東野圭吾が「これまでの私の小説をぶっ壊してみたかった」と語る、空想科学ミステリーの傑作『ラプラスの魔女』。

その斬新な設定は多くの読者を魅了する一方で、映画版には「ひどい」「大コケ」といった手厳しい評価も囁かれています。

「一体どんなあらすじなの?」「登場人物の関係は?」「なぜ評価が分かれているの?」本記事ではそんな疑問にすべてお答えします。

ネタバレなしのあらすじから、犯人・結末に迫るネタバレ解説、原作と映画の比較、そして賛否両論の評価の真相まで、この記事を読めば『ラプラスの魔女』のすべてがわかります。

ヨミト
ヨミト

物語に隠された衝撃の真実と、評価の裏側を一緒に見ていきましょう。

「ラプラスの魔女」のあらすじと基本情報を紹介

『ラプラスの魔女』イメージ
イメージ|あらすじノオト

まずは物語の核心に触れない範囲で、作品の基本情報や魅力について見ていきましょう。

  • 『ラプラスの魔女』とは?作品の基本情報
  • これから読む・観る人向けのあらすじ【ネタバレなし】
  • 登場人物・キャスト相関図【主人公は誰?】
  • 「ラプラスの魔女」3つの見どころ・魅力
  • 感想・評価まとめ|「ひどい」「大コケ」は本当?
  • 原作小説と映画の違いを比較

『ラプラスの魔女』とは? 作品の基本情報

『ラプラスの魔女』は、人気作家・東野圭吾氏が自身の作家デビュー30周年を記念して発表した、空想科学ミステリー小説です。

東野圭吾の意欲作にしてベストセラー

これまでの作品とは一線を画し、東野圭吾氏自身が「これまでの私の小説をぶっ壊してみたかった」と語るほどの意欲作になっています。

ヨミト
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物語の最大の特徴は、物理学者が提唱した「ラプラスの悪魔」という仮説を題材にしている点でしょう。

2015年5月15日にKADOKAWAから単行本が刊行され、発売からわずか1ヶ月で28万部を超えるベストセラーとなりました。

また2018年には、三池崇史監督の手によって実写映画化もされています。主演は櫻井翔さんが務め、広瀬すずさんや福士蒼汰さんといった、豪華な俳優陣が出演したことでも大きな話題を呼びました。

以上のように、単なる謎解きに留まらない壮大な設定が、多くの読者を引きつけている作品です。

これから読む・観る人向けのあらすじ【ネタバレなし】

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イメージ|あらすじノオト

物語は遠く離れたふたつの温泉地で発生した、硫化水素中毒による連続不審死から幕を開けます。

当初これらの出来事は、偶然起きた不幸な事故だと思われていました。

屋外で気象を正確に予測し、特定の人物を狙って致死量のガスを発生させることなど、科学的には不可能だと考えられていたからです。

調査を依頼された地球化学の専門家である青江修介教授も、はじめは事件性を完全に否定していました。

謎の少女・羽原円華の登場

ところがふたつの事故現場には、羽原円華と名乗る謎めいた少女が必ず姿を現します。彼女はまるで未来が見えているかのように、これから起こる自然現象を次々と言い当てていくのです。

この連続死は本当にただの事故なのでしょうか。それとも人間の知恵を超えた何者かによる、完璧な計画殺人なのでしょうか。そしてすべてを見通すかのような、円華の正体とは一体何なのか。

物語は科学的見地から謎を追う青江教授と、不思議な力を持つ円華の視点が交錯しながら、予測不能な真実へと進んでいきます。本作を見る方法はコチラの欄で取り上げています。

登場人物・キャスト相関図【主人公は誰?】

『ラプラスの魔女』相関図

『ラプラスの魔女』の魅力の一つは、多彩な登場人物たちが織りなす人間関係にあります。

「主人公は誰?」という問いに対し、原作小説では特定の主人公をひとりに絞らず、複数の視点で物語が進む「群像劇」の形式です。

これにより読者は、パズルのピースをはめるように事件の全体像を掴んでいきます。一方の映画版では、櫻井翔さん演じる青江修介が中心となり、物語を追いやすく再構築されました。

物語を動かす主要人物たち

ここでは物語を動かす主要な人物たちを紹介します。

青江修介(あおえ しゅうすけ)演:櫻井翔

科学的合理性を信条とする大学教授。連続不審死の調査で円華と出会い、自身の常識が根底から覆される体験をします。観客や読者にもっとも近い、一般人の視点を担う人物です。

羽原円華(うはら まどか)演:広瀬すず

自らを「ラプラスの魔女」と名乗る謎多き少女。母を竜巻で亡くした過去を持ち、悲劇を未然に防ぐ力を求めています。物語では失踪した青年・甘粕謙人の行方を追っています。

甘粕謙人(あまかす けんと)演:福士蒼汰

円華と同じく、物理現象を予測する能力を持つ青年。家族を襲った悲劇の生き残りですが、記憶喪失を装い、ある復讐計画を秘密裏に進めています。

中岡祐二(なかおか ゆうじ)演:玉木宏

執念深く捜査を続ける警視庁の刑事。科学を信じる青江とは対照的に、地道な聞き込みから関係者の嘘を見抜き、事件の核心に迫っていきます。

甘粕才生(あまかす さいせい)演:豊川悦司

謙人の父であり、悲劇の映画監督として世間の同情を集める人物。しかしその裏では、自らの歪んだ完璧主義を満たすため、冷酷な計画を実行した物語の元凶です。

これらの人物がそれぞれの目的や正義のために行動し、時にすれ違い、時に協力することで、誰にも予測できない物語が展開されていくのです。

登場人物の一覧表

登場人物原作における役割映画版キャスト
青江修介地球化学の大学教授。事件の科学的見地からの調査役櫻井翔
羽原円華未来予測能力を持つ謎の少女。「ラプラスの魔女」広瀬すず
甘粕謙人円華と同様の能力を持つ青年。復讐計画を遂行する福士蒼汰
中岡祐二警視庁の刑事。地道な捜査で真相に迫る玉木宏
甘粕才生謙人の父で著名な映画監督豊川悦司

「ラプラスの魔女」3つの見どころ・魅力

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イメージ|あらすじノオト

『ラプラスの魔女』が多くの読者を惹きつける理由は、主に3つの魅力的な要素が巧みに組み合わさっている点にあります。

科学とミステリーの斬新な融合

1つ目は科学とミステリーの斬新な融合です。

物語の核となるのは「ラプラスの悪魔」という科学的な思考実験です。これを「物理法則を計算し尽くすことによる未来予測」として描いています。

この設定は一見すると、超能力のような犯行に独特の説得力を与え、読者の知的好奇心を強く刺激します。

「誰が犯人か」だけでなく「こんなことが可能なのか」という根本的な謎が、物語を唯一無二のものにしています。

予測不能な人間ドラマ

2つ目は、予測はできても割り切れない人間ドラマの深さです。

自然現象は予測できても、人間の心は計算どおりには動きません。

未来を見通す力を持つ人物たちが、自身の悲しい過去や抑えきれない復讐心に縛られているという皮肉な構図が、物語に切ない奥行きを解くん与えています。

彼らの持つ強大な能力と、内面の弱さとのギャップが、読者の心を強く揺さぶるでしょう。

点と線が繋がる巧みな物語構成

そして3つ目は点と線が繋がる巧みな物語構成です。

物語は大学教授、刑事、謎の少女など、様々な視点から断片的に描かれます。

最初は無関係に見えたふたつの死亡事故や人物たちの行動が、終盤に向けてひとつの衝撃的な真実へと収束していく展開は見事です。

読者はまるでパズルのピースを自ら組み立てるように真相に近づいていき、すべてが繋がった瞬間のカタルシスは、東野圭吾作品ならではの大きな魅力といえます。

感想・評価まとめ|「ひどい」「大コケ」は本当?

「評価」という文字を虫眼鏡で見ている

『ラプラスの魔女』は、東野圭吾氏の意欲作として大きな注目を集めましたが、その評価は原作小説と映画版で大きく異なり、まさに賛否両論となっています。

特に映画版については、「大コケした」という厳しい声も聞かれますが、それは本当なのでしょうか。

ここでは良い評価と悪い評価、それぞれの理由を深掘りし、多角的に作品を検証していきます。

「面白い!」という良い評価・感想

まず原作小説に対する肯定的な意見の多くは、「科学とミステリーを融合させた斬新な設定」に集まっています。

難解な物理学の仮説「ラプラスの悪魔」を物語のトリックの根幹に据えています。そして単なる超能力ではなく「驚異的な計算能力による未来予測」として描いた点が高く評価されました。

この設定のおかげで、壮大でありながらも独特のリアリティラインが生まれ、多くの読者を魅了したのです。

巧みな伏線回収と物語構成

また東野圭吾作品の真骨頂ともいえる、巧みな物語構成も絶賛されています。

大学教授、刑事、謎の少女といった異なる視点から語られる物語が、終盤に向けて一本の線として繋がっていく展開は見事です。

散りばめられた伏線が一気に回収される爽快感や、悲劇の父親だと思われていた人物の正体が180度覆るどんでん返しに、夢中でページをめくったという声が多数あります。

予測不能な重厚な人間ドラマ

加えて、空想的な設定だけでなく、その根底に流れる重厚な人間ドラマも評価の対象です。

家族の愛憎、人間の狂気、そして悲しい復讐劇など、登場人物たちの感情の機微が丁寧に描かれており、物語に深い奥行きを与えています。

「ひどい」「意味わからない」という悪い評価・感想

一方で特に映画版を中心に、手厳しい感想も少なくありません。

まず、物語の根幹である「未来予測」という設定自体が、一部の読者や観客には受け入れられませんでした。

ミステリーとしての論理的な謎解きを期待していた層からは、「何でもありのご都合主義に見える」「トリックが反則的で推理の余地がない」といった批判の声が上がっています。

特に厳しい評価が集中した映画版

とりわけ映画版に対しては、原作ファンを中心に厳しい評価が集中しました。

450ページを超える重厚な物語を116分の上映時間に凝縮しました。その結果、「展開が駆け足すぎる」「登場人物の心理描写が浅い」といった不満が数多く寄せられています。

原作の魅力であった群像劇の要素が薄れ、大学教授の青江に視点が絞られたことで、他のキャラクターの背景が十分に描かれなかった点も指摘されました。

このような評価は興行成績にも影響し、最終興収14億円という数字は、大ヒットとはいえない結果に終わりました。

豪華なキャストと原作の高い人気から大きな期待が寄せられていただけに、この結果を「大コケ」と評する声も少なくありません。

加えて、主演の櫻井翔さんの演技に対しても「大学教授という役柄と合っていない」など、厳しい意見が見受けられました。

原作小説と映画の違いを比較

映画版『ラプラスの魔女』は、原作の壮大な物語を約2時間という上映時間に収めるため、構成やキャラクターの扱いにいくつかの重要な変更が加えられています。

これらの違いを知ることで、小説と映画、双方の魅力をより深く理解できるでしょう。

物語の視点の変更

もっとも大きな違いは物語の視点です。

原作は大学教授の青江、刑事の中岡、ボディガードの武尾といった複数の人物の視点で進む群像劇です。それに対し映画では、青江修介(演:櫻井翔)を単独の主人公に据え、物語を一本化しています。

これにより映画は格段に分かりやすくなりましたが、原作で描かれた、刑事の地道な捜査によって犯人の異常性が徐々に暴かれていくサスペンスフルな過程は簡略化されました。

キャラクターの役割と省略されたエピソード

またキャラクターの役割も変更されています。

原作で円華の人間性に触れる重要な案内役だったボディガードの武尾は、映画では出番が特に大幅に減少しました。そのため原作ファンからは、人物描写の深みが薄れたという意見もあります。

加えて、登場人物の描き方にも工夫が見られます。例えば、物語の元凶である甘粕才生の異常性を観客に分かりやすく伝えるため、映画版では原作よりも暴力的な描写が加えられています。

小説と映画、どちらを選ぶ?

以上のように映画版は、複雑な物語をエンターテイテイメントとして再構築するための工夫が随所に見られます。

原作の重厚なミステリーをじっくり味わいたい方は小説を、まずは物語の全体像をスピーディーに掴みたい方は映画を、というように楽しみ方を選ぶのも良いかもしれません。

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「ラプラスの魔女」のあらすじをネタバレ解説

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イメージ|あらすじノオト

ここからは物語の核心に迫るネタバレ情報を含めて、以下の項目を詳しく解説していきます。

  • 結末までのあらすじと犯人のその後【ネタバレ】
  • シリーズの続編と読むべき順番
  • 『ラプラスの魔女』を観る・読む方法|無料・お得情報
  • よくある質問(Q&A)

結末までのあらすじと犯人のその後【ネタバレ】

ここからは物語の核心に触れます。未読・未試聴の方はご注意ください。

一連の硫化水素による不審死事件、これを仕組んだ犯人は甘粕謙人でした。彼の動機は過去に自分の家族を崩壊させた実の父親、甘粕才生への復讐だったのです。

すべての始まりとなった過去の事件

完璧な家族像に執着する才生の狂気が、全ての悲劇の始まりでした。

かつて謙人の家族を襲った硫化水素事故は、実は父・才生が「自分の理想とかけ離れた家族」を抹殺するために引き起こした殺人事件だったのです。

ヨミト
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今回の事件で命を落としたふたりの被害者は、才生の犯行に協力した共犯者でした。

植物状態から脳手術で回復した謙人は、すべてを記憶していました。

彼は「ラプラスの悪魔」ともいえる未来予測能力を使い、記憶喪失を装いながら復讐の機会を狙っていたわけです。

クライマックスと残された謎

物語は謙人が最後の標的である父・才生を、因縁の廃墟へと誘い出すクライマックスへと突き進みます。

謙人は自らの能力でダウンバーストという自然現象の発生を予測し、父に裁きを下した上で、自らも罪を背負って命を絶つ覚悟でした。しかしその悲劇的な結末を阻止しようと、羽原円華が駆けつけます。

ヨミト
ヨミト

円華の介入は、計算され尽くした復讐計画に予測不能な変数をもたらすのです。

果たして、復讐の連鎖は断ち切られるのでしょうか。そして罪を背負った謙人と、すべての真相を突きつけられた才生は、どのような運命をたどるのか。

登場人物たちが迎える切ない結末と、物語の最後に円華が残す印象的な一言は、ぜひご自身の目でお確かめください。本作を観る方法はコチラで取り上げています。

シリーズの続編と読むべき順番

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イメージ|あらすじノオト

『ラプラスの魔女』の物語は一冊で完結するのではなく、主人公・羽原円華の成長と葛藤を描く壮大なシリーズへと繋がっていきます。

2025年9月現在、シリーズは全3作品が刊行されており、その特殊な構成から主にふた通りの読む順番が存在します。

刊行順で読む(推奨)

初めてシリーズに触れる方に最も推奨されるのが、刊行された順番で読む方法です。刊行順で読むことで、ミステリーとしての驚きを最大限に楽しむことができます。

ラプラスの魔女 (2015年): まずは本編で、謎に満ちた事件と円華の不思議な能力に触れます。

魔力の胎動 (2018年): 次に前日譚で、円華が「魔女」になるまでの過去や人間的な葛藤を知ることになります。

魔女と過ごした七日間 (2023年): 最後に続編で、成長した円華が新たな難事件に挑む姿を見届けます。

作者が意図したとおりに謎が提示され、後からその背景が明かされるため、円華という人物像が徐々に立体的になっていく感覚を味わえるでしょう。

時系列順で読む

一方で、物語世界の出来事を時系列に沿って追体験したい方には、以下の順番もおすすめです。

  • 魔力の胎動
  • ラプラスの魔女
  • 魔女と過ごした七日間

この順番で読むと、円華の能力の覚醒や苦悩を最初に理解できます。そのため彼女の心情に、深く寄り添いながら物語を進めることが可能です。

『ラプラスの魔女』で描かれる事件に、円華がなぜ関わっていくのか、その動機をより強く感じられるかもしれません。

どちらの順番にもそれぞれの魅力があります。

ミステリーとしての驚きを重視するなら刊行順、キャラクターの成長物語として楽しみたいなら時系列順、というようにご自身の好みに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。

『ラプラスの魔女』を観る・読む方法|無料・お得情報

視聴方法のイメージ画像

『ラプラスの魔女』の世界に触れる方法は、主に小説を読む方法と映画を観る方法の2つがあります。それぞれの楽しみ方とお得な情報を紹介します。

小説で読む

まず物語の原点である小説から紹介しましょう。

東野圭吾氏による原作小説は、全国の書店やオンラインストアで単行本や角川文庫版が購入可能です。

また各種電子書籍ストアでも配信されており、セールやクーポンの対象になることもあります。お得に手に入れたい方は定期的にチェックすると良いでしょう。

物語の細かな心理描写や伏線をじっくり味わいたい方には、小説がおすすめです。

映画で観る

次に映像で楽しむ方法です。

2018年に公開された映画版は、各種動画配信サービスで視聴できます。

例えば、U-NEXTやPrime Videoなどでは見放題作品として配信されており、これらのサービスが提供する無料トライアル期間を利用すれば、実質無料で鑑賞することも可能です。

ただし配信状況は変動するため、事前に公式サイトで確認することをおすすめします。

DVDやBlu-rayで鑑賞する

もちろん、DVDやBlu-rayも発売されています。豪華版にはメイキング映像などの特典が収録されている場合もあり、作品をより深く楽しみたい方にはこちらも良い選択肢となるでしょう。

またレンタルして鑑賞する方法もあります。

自宅にいながらDVDやBlu-rayを楽しめる宅配レンタルの「TSUTAYA DISCAS」では、無料お試し期間を利用してレンタルすることも可能です。

ヨミト
ヨミト

ご自身のライフスタイルに合った方法で、本物語に触れてみてください。

よくある質問(Q&A)

「Q&A」と印字された木のブロック

最後に本作に関して多くの方が抱く疑問点について、Q&A形式でお答えします。

Q. タイトルの「ラプラスの魔女」とはどういう意味ですか?

A. このタイトルは19世紀のフランスの数学者ピエール=シモン・ラプラスが提唱した、「ラプラスの悪魔」という思考実験が元になっています。

これは「もし宇宙に存在するすべての原子の現在の状態を完全に把握できれば、物理法則に従って未来の出来事をすべて予測できる」という仮説上の知性のことです。

作中では、この能力を持つ人物が少女・羽原円華であることから、「悪魔」ではなく「魔女」という言葉が使われています。

Q. 映画のロケ地になった温泉はどこですか?

A. 映画に登場するふたつの架空の温泉地は、実在する温泉地で撮影されました。

物語前半の舞台である「赤熊温泉」のシーンは山形県の「銀山温泉」で、後半の「苫手温泉」は福島県の「東山温泉」が主なロ-ケ地となっています。

東山温泉にある老舗旅館「向瀧」は、青江教授が宿泊した場所として使われ、作品の雰囲気を特に高めています。

Q. シリーズは3部作ですか?

A. 2025年9月現在、『ラプラスの魔女』『魔力の胎動』『魔女と過ごした七日間』の3作品が刊行されているため、3部作と捉えることができます。

しかし作者の東野圭吾氏が、シリーズの完結を公式に発表しているわけではありません。そのため今後も新たな続編が、描かれる可能性は十分に考えられます。

【総括】「ラプラスの魔女」のあらすじと全情報まとめ

黒板に「まとめ」の文字

東野圭吾氏の挑戦作『ラプラスの魔女』は、その斬新さから賛否が分かれる作品です。

本記事を参考に、原作小説で描かれる緻密なミステリーか、映画版の壮大な映像体験か、ご自身に合った方法で本作の世界に触れてみてください。

それでは最後にポイントを箇条書きでまとめます。

  • 東野圭吾の作家デビュー30周年記念作品である
  • 物理学の仮説「ラプラスの悪魔」が物語の核となる空想科学ミステリー
  • 2018年に櫻井翔主演で実写映画化もされた人気作
  • 物語は連続する不可解な硫化水素中毒死事件から始まる
  • 大学教授の青江修介が科学的見地から事件の謎を追う
  • 未来を予測する能力を持つ謎の少女・羽原円華が物語の鍵を握る
  • 連続殺人事件の犯人は甘粕謙人で、動機は父親への復讐
  • クライマックスでは「ダウンバースト」という自然現象が重要な役割を果たす
  • 原作小説は複数の人物視点で描かれる「群像劇」形式
  • 映画版は青江修介を単独主人公として分かりやすく再構成
  • 原作小説は斬新な設定と巧みな伏線回収で高い評価を得る
  • 映画版は構成変更などから賛否が分かれる評価となった
  • 映画の興行収入は14億円で、期待値に対し「大コケ」という厳しい声もある
  • シリーズは全3作で、2作目『魔力の胎動』は1作目の前日譚
  • シリーズを読む順番は刊行順と時系列順の2通りが存在し、楽しみ方を選べる

最後までご覧いただきありがとうございました。コンテンツライターのヨミトがお届けしました。(プロフィールはこちら

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