※【PR】この記事には広告を含む場合があります。

この記事でわかること
✓ 主人公ヘンリー・ヒルの栄光から転落までを描いた物語の流れ
✓ 物語を動かす主要登場人物たちの個性と、崩壊していく関係性
✓ 映画で描かれる出来事が、実際に起きた事件や実在の人物に基づいている事実
✓ マフィアの世界の華やかさと、その裏にある掟、そして裏切りの代償
「もし、大統領になるよりギャングに憧れた少年がいたら?」
これは、そんな夢を叶え、栄光の頂点から絶望の淵までを駆け抜けた実在の男、ヘンリー・ヒルの物語を描いた映画『グッドフェローズ』の世界です。
マーティン・スコセッシ監督が一切の美化を排して描いたそのリアルなマフィアの日常は、観る者を強烈に惹きつけ、同時に恐怖させます。

本記事では、この伝説的なギャング映画のあらすじを、ネタバレあり・なしの両方で徹底解説。
さらに、登場人物のモデルとなった実在の人物との比較や、衝撃的なラストシーンの意味まで、作品の魅力を余すところなく深掘りします。
この記事を読めば、なぜ『グッドフェローズ』が今なお傑作と語り継がれるのか、その理由がきっとわかるはずです。
映画『グッドフェローズ』のあらすじを時系列で解説
まずは物語の根幹である、あらすじについて詳しく見ていきましょう。本作の魅力をより深く理解するために、次の構成順に沿って解説します。
- 『グッドフェローズ』の基本情報(作品概要)
- 主な登場人物とキャスト・相関図
- 序盤あらすじ【ネタバレなし】
- 結末までの詳細なあらすじ【ネタバレ】
- 記憶に残る名言と印象的なシーン
『グッドフェローズ』の基本情報(作品概要)
映画『グッドフェローズ』は、巨匠マーティン・スコセッシ監督が1990年に発表した、ギャング映画の金字塔ともいえる作品です。
本作の最大の特徴は、実在したマフィア、ヘンリー・ヒルの半生を記録したノンフィクション小説「ワイズガイ」が原作である点です。栄光と破滅の物語を一切美化することなく描いています。
主人公の軽快なナレーションと、当時のヒット曲をふんだんに使った演出も特徴的です。その手法は観る者をまるで、ドキュメンタリーのように彼らの世界の目撃者にしてしまいます。
その革新的な作風は高く評価され、トミー役を演じたジョー・ペシはアカデミー助演男優賞に輝くなど、数々の映画賞を受賞しました。
ただし約25年にわたる物語を145分で駆け抜けるため、情報量が多くテンポの速い展開となっています。
また暴力描写も非常に写実的であるため、その点は心に留めておくと良いかもしれません。
主な登場人物とキャスト・相関図

『グッドフェローズ』の魅力は、実在の人物をモデルにした個性豊かな登場人物たちによって支えられています。
主人公と彼を取り巻く仲間たち
ヘンリー・ヒル(演:レイ・リオッタ)
まず物語の主人公であり、語り手でもあるヘンリー・ヒルを紹介します。俳優のレイ・リオッタが演じました。
彼はアイルランド系の血を引いているため、マフィアの正式な構成員「メイドマン」にはなれないという立場です。しかしその華やかな世界に心酔し、でのし上がっていきます。
ジェームズ・“ジミー”・コンウェイ(演:ロバート・デ・ニーロ)
次にロバート・デ・ニーロが演じる、ジェームズ・“ジミー”・コンウェイがいます。彼はヘンリーにとって兄貴分のような存在で、数々の強奪を成功させてきたプロの犯罪者でした。
普段は気前が良く仲間思いの一面も見せます。しかし物語が進むにつれて、邪魔者を躊躇なく消していく冷酷さと疑り深い本性が現れてくるのです。
トミー・デヴィート(演:ジョー・ペシ)
そして本作で、アカデミー助演男優賞を受賞したジョー・ペシが演じるトミー・デヴィートは、もっとも強烈な印象を残すでしょう。
陽気に冗談を言ったかと思えば、次の瞬間には些細なことで激昂します。銃を抜くこともためらわない予測不能な危険人物です。
彼の衝動的な暴力が、たびたび物語を大きく動かすことになります。
ポール・“ポーリー”・シセロ(演:ポール・ソルヴィノ)
彼らを束ねるのが、ポール・ソルヴィノ演じる組織のボス、ポール・“ポーリー”・シセロです。
物静かながら絶対的な権力を持つ人物で、自身のクルーには麻薬取引を固く禁じるなど、厳しい掟を課しています。
登場人物たちの関係性
これらの登場人物の関係を簡単にまとめると、ひとつの構図が見えてきます。
ポーリーをボスとし、その下でベテランのジミーが大きな仕事を仕切ります。そして若手のヘンリーとトミーが実行部隊として行動を共にするのです。
この一見固い絆で結ばれた関係が金と裏切り、そして暴力によって崩壊していく過程こそ、本作の最大の見どころといえます。
序盤あらすじ【ネタバレなし】

物語は1955年のニューヨーク、ブルックリンを舞台に、ひとりの少年の視点から始まります。
主人公ヘンリー・ヒルは汗水たらして働く父とは対照的に、街を闊歩するマフィアたちの自由で華やかな生活に強い憧れを抱いていました。
「大統領よりもギャングが憧れだった」という彼の言葉どおり、学校をやめて地元のボスであるポーリー一家の使い走りとなり、裏社会に足を踏み入れます。

ヘンリーはそこで「仲間は絶対に売らない」という裏社会の掟を学び、仲間からの信頼を勝ち得ていくのです。
マフィアとしての成功
やがて大人になったヘンリーは、強奪のプロであるジミーや、血の気の多いトミーという生涯の仲間たちと共に、より大きな犯罪へと手を染めていきます。
空港からの現金強奪などを成功させ、湯水のように金を使う日々でした。
誰もが並ぶ人気店の行列を横目に特等席へ通され、警察さえも見て見ぬふりをするのです。そんな何でも思い通りになる刺激的な毎日は、ヘンリーにとってまさに夢に描いた通りの人生でした。
しかしこの栄光の日々が、後に大きな代償を伴う転落劇の序章に過ぎないことを、ヘンリーはまだ知りません。
結末までの詳細なあらすじ【ネタバレ】

※この項目では、物語の核心に触れる結末までの出来事を解説しますのでご注意ください。
栄光からの転落
ヘンリー、ジミー、トミーの人生は順風満帆に見えました。
しかしトミーが、幹部クラスのマフィア、ビリー・バッツを侮辱されたことをきっかけに殺害したことで、後戻りのできない破滅への引き金を引いてしまいます。
この「メイドマン(正式な構成員)殺し」は、マフィアの世界で絶対に許されない掟破りの行為でした。
その後、3人は史上最大規模といわれるルフトハンザ航空の現金強奪事件を成功させます。
しかし巨額の富は仲間内に疑心暗鬼を生み、事件の発覚を恐れたジミーが関係者を次々と口封じのために殺害していく事態に発展しました。

さらに過去のバッツ殺しの件が組織に知られたことで、トミーは罠にはめられ粛清されてしまいます。
迫られる究極の選択
一方、ヘンリー自身もポーリーの警告を無視して手を出した麻薬取引によって、心身ともに追い詰められていきます。
ついに逮捕され、組織からも見放され、かつての兄貴分であるジミーからも命を狙われる四面楚歌の状況に陥りました。
仲間への忠誠を守れば死が待ち、生き残るためには少年時代に叩き込まれたたったひとつの掟を破るしかありません。
そんな究極の選択を迫られたヘンリーが、最後に下した決断とはどのようなものだったのでしょうか。
ヘンリーの栄光と転落の物語が迎える皮肉な結末の詳細は、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
本作を見る方法は「『グッドフェローズ』はどこで観れる?」の欄で取り上げています。
記憶に残る名言と印象的なシーン

『グッドフェローズ』が今なお語り継がれる理由のひとつに、一度観たら忘れられない名言と、監督の卓越した演出が光る印象的なシーンの存在があります。
緊張感が走る「おかしな奴」のシーン
なかでも特に有名なのが、トミーがヘンリーに「俺がおかしいってどういう意味だ?」と詰め寄る場面です。
和やかな雰囲気が一転して、命の危険すら感じるほどの緊張感に支配されます。
この場面は彼らの世界の理不尽さと、常に仲間を試すような疑心暗鬼が渦巻いている様を象徴しているのです。
ちなみに、このやり取りはジョー・ペシ自身の実体験を基にしたアドリブだったといわれています。
観る者を引き込む長回し
また映像表現として評価が高いのが、ヘンリーが恋人のカレンをナイトクラブへエスコートする長回しのワンカットシーンです。
この途切れることのない映像は、ヘンリーの顔パスで次々と扉が開いていく様子を臨場感たっぷりに見せます。そして観客を共犯者のような気分にさせるのです。

マフィアの世界が持つ抗いがたい魅力と、当時のヘンリーの絶頂期を見事に表現した名シーンといえます。
音楽と映像の巧みな対比
音楽の使い方も極めて印象的です。
強奪事件の関係者が次々と死体で発見される場面は特に象徴的です。
ここではデレク・アンド・ザ・ドミノスの「いとしのレイラ」の美しいピアノパートが流れ、圧巻のシーンとなっています。
残酷な現実と、あまりにも優雅な音楽の対比が、言いようのない物悲しさと皮肉を生み出しています。
そしてこれらすべての土台となるのが、映画冒頭で語られるヘンリーの独白です。
「物心ついた頃には、常にギャングスターになりたいと思ってた」
というこの一言が、これから始まる物語のすべてを決定づけているといっても過言ではありません。
『グッドフェローズ』のあらすじを深掘りする考察と情報

ここからは、物語の背景やさらに深いテーマについて考察していきます。取り上げる内容は次のとおりです。
- 本作は実話!モデルとなった人物と史実との違い
- 衝撃のラストシーンの意味とは?ヘンリーの視線
- なぜトミーは殺されたのか?掟を破った代償
- 視聴者の感想「つまらない」という意見は本当か?
- 『グッドフェローズ』はどこで観れる?
- 『グッドフェローズ』に関するQ&A
本作は実話! モデルとなった人物と史実との違い
『グッドフェローズ』の物語がもつ強烈なリアリティは、これが実在の人物と実際に起きた事件に基づいているという事実から生まれています。
主人公ヘンリー・ヒル本人の証言を基にした、ノンフィクション小説「ワイズガイ」を原作としており、その内容は驚くほど史実に忠実です。
モデルとなった主要人物
まずレイ・リオッタが演じた主人公ヘンリー・ヒルは、言うまでもなく実在した人物そのものです。
映画で描かれた通り、ヘンリーはマフィアの世界でのし上がり、そして仲間を売って証人保護プログラムのもとで生きました。
ちなみに映画の後の彼は、保護下でもたびたび問題を起こし、一般社会に馴染むことに苦労したといわれています。
ロバート・デ・ニーロが演じた冷静沈着なジミー・コンウェイのモデルは、ジェームズ・バークという実在のギャングでした。
彼は強奪したトラックの運転手に50ドルのチップを渡すことから「ジェント(紳士)」というあだ名を持っていました。
しかしその裏では、映画で描かれたとおり、非常に冷酷で疑り深い人物だったのです。
そしてジョー・ペシが、アカデミー賞に輝く怪演を見せたトミー・デヴィートにも、トーマス・デシモーネという実在のモデルがいます。
彼の常軌を逸した暴力性は映画の脚色ではありません。
バーテンダーの青年スパイダーを些細なことで射殺した事件や、ビリー・バッツ殺害は実際にトミーが起こした出来事です。
史実との相違点
ただし映画と史実でもっとも大きな違いは、このトミーの人物像でしょう。
映画では小柄なジョー・ペシが演じています。
しかし実在のトーマス・デシモーネは、資料によって「6フィート2インチ・約225ポンド」または「6フィート超・約220ポンド」と記されるなど、ペシより明らかに大柄だったと報じられました。
一方でヘンリー・ヒルは、初対面時の彼を「やせっぽちの子ども」と述懐しており、体格に関する記述には時期や情報源で差異があります。
こうした大柄な実像に対して小柄な俳優を配した逆転キャスティングが、トミー像の内なる狂気と予測不能性をいっそう際立たせました。
実際に起きた大事件
物語のクライマックスを形成する「ルフトハンザ強奪事件」も、1978年に実際に起きたアメリカ史上最大級の現金強奪事件です。
そして事件の発覚を恐れたジミーが、関係者を次々と粛清していくという恐ろしい展開も、史実に基づいています。
このように『グッドフェローズ』は、細部に脚色を加えつつも、マフィアの世界で生きた男たちの栄光と転落の軌跡を驚くほど忠実に描き出しているのです。
衝撃のラストシーンの意味とは? ヘンリーの視線

物語の終わりでヘンリーは、それまで生きてきた特別な世界から完全に切り離されます。
ヘンリーにとって最大の罰とは、命や自由を奪われることではありませんでした。
それはかつて自身が見下していた「何者でもない平凡な存在」として、退屈な日々を生き続けることだったのです。この結末は、刺激的な人生の代償を皮肉に描いています。
ヘンリーの視線が意味するもの
特に印象的なのが、最後にヘンリーが観客にまっすぐ視線を向ける場面です。
それは彼の非日常的な人生を、安全な場所から見物してきた私たちに対して、物語が終わり現実へと引き戻す合図のようにも見えます。

ヘンリーの視線は、観る者に静かな問いを投げかけているのかもしれません。
そして最後に挿入されるかつての仲間の銃撃シーンは、彼が訣別した暴力の世界を強烈に思い出させます。
それはヘンリーが永遠に失ってしまった過去への、皮肉に満ちた別れの挨拶ともいえるでしょう。
なぜトミーは殺されたのか? 掟を破った代償

トミーが殺害されたのは、マフィアがもっとも重んじる「掟」を破ったことに対する、冷徹な報復の結果でした。
マフィアの絶対的な掟
マフィアの世界には、「メイドマン」と呼ばれる正式な構成員を、組織の許可なく殺害してはならない、という絶対的なルールが存在します。
「メイドマン」は” untouchable(手出し不可能な存在)”とされ、彼を殺すことは、その人物が所属するファミリー全体への攻撃と見なされるのです。
物語の中でトミーは、ささいな口論からガンビーノ一家の幹部であるビリー・バッツを衝動的に殺害してしまいます。
このバッツこそが「メイドマン」であり、トミーの行動は許されない一線を超えていました。
トミーのこの短慮な行動は、普段から暴走しがちだった彼の危険な性格を象徴する出来事でもあります。
掟を破った者の末路
この一件はすぐには表沙汰になりませんでしたが、組織は決して忘れていませんでした。やがてトミー自身が、「メイドマン」になれるという話が持ちかけられます。
しかしそれは、トミーがもっとも望む名誉をエサに、彼を油断させて誘い出すための巧妙な罠だったのです。そして掟を破った重い代償として、彼は粛清されました。
視聴者の感想「つまらない」という意見は本当か?

傑作という評価の一方で、『グッドフェローズ』に対して「つまらない」「合わなかった」と感じる方がいるのも事実です。
なぜ「つまらない」と感じるのか
そのもっとも大きな理由のひとつは、登場人物に感情移入しにくい点にあります。
本作の登場人物たちの行動原理は、自己利益のみに基づいています。
例えば、仲間を平気で殺害するジミー、些細なことで激昂するトミー、そして最終的に自分だけが助かるために仲間を売る主人公ヘンリーといった人物が登場します。
そのため、伝統的な物語の主人公にみられるような成長や正義感がなく、応援したり共感したりすることが難しいのです。
また明確な起承転結で進むというよりは、主人公のナレーションと共に彼の半生で起きた出来事を時系列で追っていくドキュメンタリーに近い作風も、好みが分かれる要因でしょう。
大きな事件が起きても淡々と次の場面へ移っていくため、物語としてのカタルシス(感情の解放)が得にくいと感じる方もいるかもしれません。
評価が分かれる理由
しかしこれらの点はまさに、『グッドフェローズ』が他のギャング映画と一線を画し、傑作と称賛される理由と表裏一体です。
マフィアを美化せず、彼らのもつ人間的な脆さや愚かさ、そして暴力的な日常をありのままに描いたからこそ、圧倒的なリアリティが生まれています。
この独特の作風に魅力を感じるか、あるいは受け入れがたいと感じるかによって、本作の評価は大きく変わるといえるでしょう。
『グッドフェローズ』はどこで観れる?

2025年9月現在、『グッドフェローズ』は多くの主要な動画配信サービスで視聴することが可能です。
見放題プランに含まれている主なサービスには、Netflix、U-NEXT、Hulu、Amazonプライムビデオなどがあります。これらのサービスに加入していれば、追加料金なしで鑑賞できます。
その他、TSUTAYA DISCASのような宅配レンタルサービスを利用する方法もあります。
各サービスの配信状況は変更される可能性があるため、視聴前には公式サイトで最新の情報を確認することをおすすめします。
作品を手元に残したい場合
さらに本作をコレクションとして手元に置いておきたい方には、DVDやBlu-rayの購入もおすすめです。Amazonなどのオンラインストアや、家電量販店などで探すことが可能です。
『グッドフェローズ』に関するQ&A

Q1. タイトル『グッドフェローズ』の意味は?
「グッドフェローズ」には、表向きの「気の置けない仲間」という意味と、マフィアの世界で使われる「同じ組織の仲間」という隠語としての意味があります。
これは彼らが仲間内で使う一種の合言葉のようなものです。しかし、物語を観進めると、彼らが平気で仲間を裏切り、殺害する様子が描かれます。
このためタイトルの「良い仲間」という意味合いが、非常に皮肉に響くようになっているのです。
Q2. グッドフェローズは怖い? グロい?
はい、本作には暴力的な描写が多く含まれており、人によっては「怖い」「グロい」と感じる可能性があります。
ただしホラー映画のような恐怖ではなく、日常の中で突然発生するリアルな暴力が中心です。
いつ激昂するかわからないトミーの存在が、常に緊迫した雰囲気を特に作り出しています。

衝撃的なシーンも含まれるため、暴力描写が極端に苦手な方は注意が必要かもしれません。
Q3. 続編はあるの?
『グッドフェローズ』に、物語が直接続く公式な続編はありません。
ただし、同じマーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシが再びタッグを組んだ映画に『カジノ』(1995年)があります。
この作品は、本作とテーマや作風が似ていることから、しばしば「精神的な続編」と称されることがあります。
もし本作を気に入ったのであれば、この作品も楽しめる可能性が高いでしょう。
『グッドフェローズ』のあらすじとポイントの総括

『グッドフェローズ』は、マフィアの世界が持つ抗いがたい魅力と、その代償である裏切りや暴力といった冷徹な現実を、一切美化することなく描ききった物語です。
それでは最後にポイントを箇条書きでまとめます。
- マーティン・スコセッシ監督による1990年の傑作ギャング映画である
- 実在の人物ヘンリー・ヒルの半生を描いたノンフィクションが原作
- 主人公はマフィアの世界に心酔していくヘンリー・ヒル
- 物語の鍵を握るのは兄貴分のジミーと、予測不能なトミー
- 少年ヘンリーが裏社会でのし上がる栄光の日々が描かれる
- トミーによる「メイドマン殺し」が物語の大きな転換点となる
- ルフトハンザ強奪事件を機に仲間内での粛清が始まる
- 最終的に主人公の裏切りによって組織は崩壊へと向かう
- 「俺がおかしいってどういう意味だ?」のシーンは本作を象Cする
- 映画は史実を忠実に再現しているが、一部脚色も存在する
- ラストは平凡な日常こそがヘンリーへの罰であったことを示唆
- 登場人物に感情移入しにくいため、評価が分かれる作品でもある
- 公式な続編はなく、『カジノ』が精神的続編と称される
最後までご覧いただきありがとうございました。映画コンテンツライターのヨミトがお届けしました。(プロフィールはこちら)