『サウンド・オブ・ミュージック』のあらすじを結末まで解説!実話との違い

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『サウンド・オブ・ミュージック』のあらすじを結末まで解説!実話との違い

この記事でわかること

物語の始まりから結末までの具体的な流れ

物語の重要な転機である「亡命」に至った歴史的背景と理由

映画で描かれる物語と、モデルとなった一家の史実との違い

物語全体を通して伝えられる、音楽の力や家族愛といったテーマ

なぜ『サウンド・オブ・ミュージック』は、公開から半世紀以上経った今も、世界中の人々を魅了し続けるのでしょうか。

多くの人が知る、歌と音楽で心が通い合う家族の温かい物語。しかしその背景には、全てを捨ててでも守り抜きたかった家族の自由と信念をかけた、決死の亡命という真実のドラマがありました。

本記事では、まず物語のあらすじを丁寧に追いかけます。加えて、映画が描かなかった歴史的背景、モデルとなった一家の史実との違い、名曲に込められたメッセージなどを深く掘り下げていきます。

ヨミト
ヨミト

読み終えたとき、あなたが好きだったあの名シーンや名曲が、きっともっと輝いて見えるはずです。

※ この記事では結末を含むネタバレが含まれます。映画を未試聴の方でネタバレなどを避けたい方は、目次を参考にしてください

『サウンド・オブ・ミュージック』のあらすじと魅力

『サウンド・オブ・ミュージック』イメージ4
イメージ|あらすじノオト

本章では、以下の構成で『サウンド・オブ・ミュージック』のあらすじと魅力に迫ります。

  • サウンド・オブ・ミュージックとは?基本情報
  • 【小学生にも分かる】簡単なあらすじ(ネタバレなし)
  • 物語の主な登場人物とキャスト・相関図
  • 【起承転結】結末までのあらすじをネタバレ解説
  • 物語を彩る珠玉の名曲たち|歌詞の意味も解説

サウンド・オブ・ミュージックとは? 基本情報

実話から生まれたミュージカル映画

『サウンド・オブ・ミュージック』は、1965年にアメリカで公開されたミュージカル映画の金字塔です。

この作品は、実在したフォン・トラップ一家の物語がもとになっています。その背景には一家の母親である、マリア・フォン・トラップが記した自叙伝があります。

当該自叙伝から、まずブロードウェイミュージカルとして大成功を収め、その後に映画化される運びとなりました。

言ってしまえば、実話ならではの感動的なストーリーが、多くの人々の心を掴んだのでしょう。

世界的な評価と受賞歴

監督は『ウエスト・サイド・物語』でも知られるロバート・ワイズが務め、主演のマリア役はジュリー・アンドリュースが快活に演じています。

本映画は世界的に非常に高い評価を受けました。公開された年には、第38回アカデミー賞で作品賞や監督賞を含む5部門を受賞しています。

以上のように、単なる映画というだけでなく、感動的な実話から生まれた映画史に残る傑作として知られているのです。

【小学生にもわかる】簡単なあらすじ(ネタバレなし)

『サウンド・オブ・ミュージック』イメージ
イメージ|あらすじノオト

歌声の消えたトラップ家

映画『サウンド・オブ・ミュージック』は、オーストリアの美しい山々にある修道院で暮らす、歌がとっても上手なマリア先生の物語です。

いつも明るいマリア先生ですが、ある日、7人の子どもたちがいるトラップ大佐の家へ、家庭教師として行くことになりました。

トラップ家はお母さんを亡くしてからというもの、歌も笑い声も消えてしまった、とても静かでさみしいお屋敷でした。

お父さんである大佐はとても厳しく、子どもたちはそのさみしさから、やってくる家庭教師にいたずらばかりしていたのです。

音楽がもたらす心の変化

しかしマリア先生は子どもたちを叱るのではなく、一緒に遊んだり、優しく歌を教えたりします。

有名な「ドレミの歌」をみんなで練習しながら、子どもたちは音楽の楽しさを知りました。そしてどんどん心を開いて元気になっていきます。

ヨミト
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マリア先生のおかげで、子どもたちには笑顔が戻り、厳しかった大佐も昔の優しさを取り戻すのでした。

こうして静かだったトラップ家が、毎日歌声の響く明るい家庭へと変わっていく、という心温まるお話です。

物語の主な登場人物とキャスト・相関図

『サウンド・オブ・ミュージック』相関図

物語の中心となるマリアとトラップ一家

『サウンド・オブ・ミュージック』の物語は、個性豊かで魅力的な登場人物たちによって彩られます。ここでは物語を理解する上で欠かせない人物たちを紹介しましょう。

まず主人公は、歌と自然を心から愛する修道女見習いのマリア(演:ジュリー・アンドリュース)です。

マリアが、物語の中心となって一家の心に大きな変化をもたらしていきます。

その一家とは、元海軍大佐のゲオルク・フォン・トラップ(演:クリストファー・プラマー)です。

彼は妻を亡くしてから心を閉ざし、7人の子どもたちを軍隊式に厳しくしつけていました。

子どもたちは当初、家庭教師に反発しますが、マリアの愛情と音楽に触れることで徐々に心を開いていくのです。

物語に深みを与える脇役たち

一方で、物語を複雑にするのが、大佐の婚約者であるエルザ男爵夫人(演:エリノア・パーカー)の存在です。

ウィーンの裕福な彼女は、マリアとは対照的な価値観を持つ人物として描かれます。

また一家の友人である、音楽プロモーターのマックス(演:リチャード・ヘイドン)も登場します。彼は子どもたちの才能に目をつけ、物語の展開に大きな役割を果たしました。

以上のように、マリアを中心に厳格な大佐と7人の子どもたち、そして婚約者や友人が絡み合いながら、家族の再生と愛の物語が描かれていきます。

【起承転結】結末までのあらすじをネタバレ解説

『サウンド・オブ・ミュージック』イメージ2
イメージ|あらすじノオト

※ここからは物語の結末に触れる、詳細なあらすじを紹介します。未試聴の方はご注意ください。

【起】マリアとトラップ家の出会い

物語は、オーストリアのザルツブルクにあるノンベルク修道院から始まります。

修道女見習いのマリアは、歌を愛する自由奔放な性格でした。そのため、厳格な修道院の生活に馴染めずにいました。

ヨミト
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みかねた修道院長は、マリアに俗世間で自分を見つめ直す機会を与えようと考えます。

そこで妻を亡くしたトラップ大佐の邸宅へ、7人の子どもたちの家庭教師としてマリアを派遣するのでした。

心を閉ざしたトラップ一家

邸宅を訪れたマリアが目にしたのは、笛の音で子どもたちを管理する、軍隊のように冷たい家庭の姿です。

母親を亡くした寂しさから、子どもたちは心に壁を作っていました。そしてマリアのポケットにカエルを入れるなど、いたずらを繰り返して歴代の家庭教師を追い出していたのです。

しかしマリアは、その行動の裏にある子どもたちの寂しさを見抜き、愛情をもって辛抱強く向き合っていきます。

【転】芽生える恋とナチスの影

邸宅に音楽と笑顔が戻り始めた頃、大佐は婚約者であるエルザ男爵夫人をウィーンから呼び寄せ、盛大な舞踏会を開きます。

その夜、ふたりはオーストリアの伝統舞踊「レントラー」を共に踊り、互いへの特別な感情に気づいてしまうのです。

自身の気持ちに戸惑ったマリアは、置き手紙を残して邸宅を去り、修道院へと逃げ帰ってしまいます。

しかし修道院長の「困難に立ち向かいなさい」、という力強い言葉に背中を押され、マリアはトラップ家へ戻りました。

時代の荒波とふたりの決断

ときを同じくして、オーストリアはナチス・ドイツに併合されます。

愛国者である大佐はナチスへの協力を断固拒否し、一家には不穏な空気が漂い始めました。

大佐の心はすでにマリアにあることを見抜いた男爵夫人は、自ら婚約を解消し、ついにマリアと大佐は結婚するのです。

【承】歌で心がつながる家族

マリアは音楽の力で一家の凍てついた心を溶かしていきます。

雷を怖がる子どもたちを集め、「私のお気に入り」を歌って不安を和らげました。そして不要になったカーテンで遊び着を作り、ザルツブルクの美しい街や野山へ子どもたちを連れ出します。

その中で、有名な「ドレミの歌」を通して歌の基礎と楽しさを教え、子どもたちは本来の明るさを取り戻していくのです。

当初マリアの方針に激怒していた大佐も、子どもたちが心のこもった歌声を披露するのを聴き、心を動かされます。

自らもギターを手に取り、一家の伝統歌「エーデルワイス」を歌いました。

こうして妻の死後初めて、父と子の間に音楽による温かい絆がよみがえったのです。

【結】決死の亡命と、青年ロルフの悲しい裏切り

新婚旅行から戻った大佐のもとに、ドイツ海軍からの出頭命令が届きます。

ナチスに仕えることを拒んだ大佐は、一家での亡命を決意しました。そして音楽祭への出場を隠れ蓑に、脱出計画を実行します。

音楽祭の舞台で、大佐は万感の思いを込めて「エーデルワイス」を歌い、観客もそれに唱和しました。

最後の曲「さようなら、ごきげんよう」を歌いながら、一家は歌詞に合わせてひとりずつ舞台から姿を消していくのです。

後の砦と、引き裂かれた愛

一家は修道院の墓地に身を隠しますが、ナチス党員となった長女リーズルの元恋人ロルフに発見されてしまいます。

リーズルと大佐の説得に一瞬ためらいますが、彼は大声で上官に一家の居場所を知らせ、愛よりも体制を選んでしまうのでした。

一家はかろうじて車で逃げ出します。そのとき追手の車のエンジンがかからなかったのは、修道女たちがひそかに部品を抜いておいたからでした。

ヨミト
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物語の最後、トラップ一家は徒歩でアルプスの山を越え、自由を求めてスイスへと向かっていきます。

物語を彩る珠玉の名曲たち|歌詞の意味も解説

『サウンド・オブ・ミュージック』イメージ3
イメージ|あらすじノオト

物語と一体となった楽曲群

『サウンド・オブ・ミュージック』が不朽の名作である理由は、物語と見事に一体となった楽曲群に

あるといえるでしょう。ここでは特に、物語の重要な場面で歌われる代表的な曲と、その歌詞に込められた意味を解説します。

家族の心を開くマリアの歌

まず、もっとも有名な「ドレミの歌」は、マリアが子どもたちに歌の基本を教える場面で登場します。この歌は、音階を身近なものに例えた親しみやすい歌詞が特徴です。

ヨミト
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音楽の楽しさを伝えることで、子どもたちの閉ざされた心を開く重要なきっかけとなりました。

次に「私のお気に入り」は、嵐の夜に雷を怖がる子どもたちを、マリアが元気づけるために歌う曲です。

「つらい時や悲しい時は、自分の好きなものを思い浮かべれば乗り越えられる」という歌詞のメッセージは、マリアの優しさと前向きな姿勢を象徴しています。

そして子どもたちとの絆を深める役割を持ちました。

祖国愛と抵抗を象徴する魂の歌

そして、「エーデルワイス」は、トラップ大佐が祖国オーストリアへの深い愛情を込めて歌う、物語の魂ともいえる一曲です。

ちなみに、この曲はオーストリアの民謡と思われがちですが、実際にはこのミュージカルのために作られた創作曲でした。

ナチス併合という厳しい現実に対し、祖国を象徴する花を歌うことで、静かながらも強い抵抗の意志を示しています。

このほかにも、マリアを励ます「すべての山に登れ」など、すべての楽曲が登場人物の心情に寄り添っています。

これらの歌があるからこそ、本作は今なお多くの人々の心を惹きつけてやまないのでしょう。

『サウンド・オブ・ミュージック』あらすじをより深く知る

『サウンド・オブ・ミュージック』イメージ5
イメージ|あらすじノオト

あらすじを掴んだところで、ここからは以下のポイントに沿って、物語をさらに深く掘り下げていきましょう。

なおこの章以降も、物語の結末に触れる箇所が一部ありますので、ネタバレを避けたい方はご注意ください。

  • なぜ一家は逃げた?物語の時代背景(ナチス・ドイツの台頭)
  • 物語は実話!フォン・トラップ一家の真実と“亡命後”
  • 『サウンド・オブ・ミュージック』が伝えたいこととは?
  • 視聴者の感想・評価まとめ
  • 本作品を観る方法|無料や割引などお得情報
  • よくある質問(FAQ)

なぜ一家は逃げた?物語の時代背景(ナチス・ドイツの台頭)

アンシュルス(オーストリア併合)

トラップ一家がすべての財産と故郷を捨ててまで亡命した理由は、当時のオーストリアが飲み込まれようとしていた、暗い時代の波にあります。

その核心は、一家の主であるトラップ大佐が、自らの誇りと人間としての尊厳をかけて、ナチス・ドイツへの協力を断固として拒否したことにありました。

歓迎された併合という史実

物語の舞台である1938年3月、オーストリアでは「アンシュルス」という歴史的事件が起こります。

これは隣国であったヒトラー率いるナチス・ドイツが、軍事的な圧力を背景にオーストリアを併合した出来事でした。

ここで重要なのは、映画では一方的な侵略のように描かれている点です。

しかし史実では、当時のオーストリア国民の多くが、経済的な不安などからドイツとの合邦を歓迎したという側面もあったのです。

街がハーケンクロイツの旗で染まっていく中、それに与しないことは、国民の大きな流れに逆らうことでもありました。

大佐の信念と亡命の決断

トラップ大佐は、今はもうない「オーストリア=ハンガリー帝国」の海軍で功績をあげた英雄です。

ヨミト
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トラップ大佐の愛国心と忠誠心は、ヒトラーの掲げる思想とは相容れないものでした。

トラップ大佐の名声と経歴は、ナチスにとって格好のプロパガンダ(政治的宣伝)の道具となるはずだったのです。だからこそ、ナチスは彼にドイツ海軍への出頭を命じました。

しかし、大佐にとってその命令に従うことは、自らの魂を売り渡し、憎むべき体制に加担することを意味します。

以上のように一家の亡命は、単に身の危険から逃れるためだけの行為ではありませんでした。

それは財産や地位、そして愛する故郷さえも手放して、家族の自由と良心を守り抜くために下された、究極の決断だったのです。

物語は実話! フォン・トラップ一家の真実と“亡命後”

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映画と史実の主な違い

『サウンド・オブ・ミュージック』は多くの人の心を捉えましたが、この物語が実話に基づいていることは、作品をさらに魅力的なものにしています。しかし映画はあくまで芸術作品です。

劇的な効果のために史実とは異なる脚色が加えられています。ここでは、その違いと一家のその後の物語を紹介しましょう。

映画と実際の出来事には、いくつかの大きな違いが存在します。これを知ることで、物語をより深く理解することができるでしょう。

まずトラップ大佐の人物像です。映画では音楽を嫌う厳格な人物として描かれますが、実際には音楽を愛する心優しい父親でした。

またマリアが、家庭教師としてやってきたのは1926年で、大佐と結婚したのは亡命の11年も前の1927年です。

ふたりの間には、映画では描かれていない3人の子どもも生まれています。

そしてもっとも大きな違いは、クライマックスの亡命シーンでしょう。

映画ではアルプスを徒歩で越えてスイスへ向かいますが、これは地理的に不可能な創作でした。

実際の一家は演奏旅行を名目に、堂々と列車に乗ってイタリアへ出国したのです。

トラップ一家の“亡命後”の物語

映画は希望に満ちた山越えのシーンで終わりますが、一家の本当の挑戦はそこから始まりました。

アメリカへ渡った当初、一家の生活は決して楽なものではありません。ビザの問題や経済的な困難に直面しました。

しかし一家は、「トラップ・ファミリー合唱団」として精力的に全米でコンサート活動を行います。その美しい歌声で、徐々に名声を獲得していきました。

そして1941年、故郷オーストリアの風景を思わせるバーモント州ストウに土地を購入し、定住します。

この場所は後に「トラップ・ファミリー・ロッジ」となり、現在もその子孫によって経営されているのです。

子どもたちの“現在”

映画で描かれた7人の子どもたちのモデルとなったのは、大佐と最初の妻アガーテとの間に生まれた子どもたちです。

子どもたちは全員すでに亡くなっています。最後の存命者であったマリア・フランツィスカ(映画のルイーザのモデル)は、2014年に99歳でその生涯を閉じました。

2025年現在、トラップ家の子どもたちのうち存命なのは、マリアと大佐の間に生まれた、末っ子のヨハネス・フォン・トラップ氏ただひとりです。

彼は現在も、一家が築いたバーモント州のロッジの経営に携わっています。

『サウンド・オブ・ミュージック』が伝えたいこととは?

人差し指(チェックのイメージ)

『サウンド・オブ・ミュージック』が、時代を超えて多くの人々の心に響く理由は、物語に込められた深く、そして普遍的なメッセージにあるでしょう。

この映画は、単なる家族の物語にとどまりません。

「音楽が持つ変革の力」「揺るぎない家族の絆」「信念を貫く勇気」、そして「自分自身の道を見つける大切さ」を、見事に描き出しています。

音楽が育む『絆』と『勇気』

まず本物語の生命線ともいえるのが、音楽が持つ変革の力です。

劇中で歌は、心を閉ざした子どもたちの壁を壊し、厳格な大佐の凍てついた心を溶かすコミュニケーションの手段となります。

雷に怯える夜には恐怖を乗り越えるための「私のお気に入り」があり、家族が一つになるためには「ドレミの歌」がありました。

そして最後には、圧政への静かな抵抗を示す「エーデルワイス」へと昇華されます。これは音楽が単なる娯楽ではなく、人間の魂の表明であることを示してくれるのです。

そしてもうひとつは家族という絆の尊さです。

マリアの愛情と音楽によって、笛の音と規律だけが支配していた冷たい邸宅は、温かい笑顔と歌声にあふれる「聖域」へと変わっていきました。

この過程で築かれた強い絆こそが、後に一家がナチスという大きな脅威に立ち向かう際の、何よりの力となったのです。

ヨミト
ヨミト

さらに、たとえすべてを失うとしても、自らの信じる道を貫く勇気の大切さを力強く訴えかけます。

ナチスへの協力を拒み、地位も財産も愛する故郷さえも捨てる決断をした大佐の姿は、困難な時代にあっても人間としての誇りを失わないことの尊さを、私たちに教えてくれるでしょう。

すべての始まりは『自分自身の道』を見つけること

これらのテーマの根底には、マリア自身の自己発見の物語があります。

修道女の型にはまらなかった彼女が、院長に諭されて自分の本当の居場所を見つけ出す旅路こそが、この物語の出発点です。

以上のように、ひとりの人間が自分の道を見つけることが、音楽を通じて家族の絆を育み、やがては大きな困難に立ち向かう勇気へと繋がっていきます。

この希望に満ちた連鎖を描いているからこそ、本作は今なお世界中の人々の心を捉えて離さないのです。

視聴者の感想・評価まとめ

「評価」という文字を虫眼鏡で見ている

世代を超えて愛される理由

『サウンド・オブ・ミュージック』は、公開から長い年月が経った2025年現在でも、あらゆる世代の視聴者から非常に高い評価を受けています。

ヨミト
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多くは「何度観ても感動する不朽の名作」として、その魅力を語っています。

特に多く見られる感想は、マリアとトラップ一家が音楽を通じて心を通わせていく、心温まるストーリーへの称賛です。

ジュリー・アンドリュースが演じるマリアのチャーミングな人柄や、子どもたちの生き生きとした姿も高く評価されています。

そして厳格ながらも、愛情深い大佐の人間的な魅力に惹かれるという声が多数ありました。

音楽と映像美への賛辞

もちろん、物語を彩る音楽の素晴らしさも、高く評価される理由のひとつです。

「ドレミの歌」や「エーデルワイス」といった名曲の数々と、オーストリアのザルツブルクを舞台にした息をのむほど美しい風景が、観る人を映画の世界へ引き込みます。

一方で、単なる楽しいミュージカルというだけではありません。

物語の後半で描かれるナチスからの逃亡劇という、手に汗握る展開に深みを感じるという意見も少なくないのです。

以上のように、感動的な物語、記憶に残る音楽、そして美しい映像が一体となっている点が、本作が世代を超えて語り継がれる理由なのでしょう。

本作品を観る方法|無料や割引などお得情報

視聴方法のイメージ画像

動画配信サービス

『サウンド・オブ・ミュージック』を観てみたいと思った方へ、主な視聴方法を3つご紹介します。ご自身のスタイルに合った方法で、この不朽の名作を楽しんでみてください。

現在、もっとも手軽に視聴できるのは動画配信サービスです。

2025年10月時点の情報では、「ディズニープラス」で追加料金なしの見放題配信が行われています。

また「Amazonプライム・ビデオ」では、レンタルでの視聴が可能です。プライム会員には30日間の無料体験期間があるため、その期間を利用すればお得に楽しむこともできます。

なおNetflixやHuluなど、他の主要なサービスでは現在配信されていないようですのでご注意ください。

DVD/ブルーレイ情報

最高の画質や音質で作品をじっくり楽しみたい方には、DVDやブルーレイがおすすめです。

近年発売された製作50周年記念版などのブルーレイは、映像がデジタルリマスター化されており、驚くほど鮮明です。

これには、俳優やスタッフのインタビュー、未公開シーンといった豊富な特典映像が収録されていることが多いのも魅力でしょう。

一度購入すればいつでも好きな時に鑑賞できるため、本作を末永く手元に置いておきたい方には最適な選択です。

舞台で楽しむ(劇団四季など)

映画とは一味違った感動を味わいたいのであれば、舞台版ミュージカルの鑑賞も素晴らしい体験となります。

日本では劇団四季が2010年以降、全国の主要都市で定期的に上演してきました。(ただし2025年10月時点では、上演の予定がありません)

ヨミト
ヨミト

生の歌声の迫力や、舞台ならではの演出は、映画とはまた異なる魅力があります。

最新の上演スケジュールやチケット情報は、劇団四季の公式サイトで確認することができます。興味のある方はぜひチェックしてみてください。

よくある質問(FAQ)

「Q&A」と印字された木のブロック

Q1. 小学生でも楽しめますか?対象年齢は?

はい、もちろん楽しめます。

ヨミト
ヨミト

本作は全年齢対象の映画で、暴力的なシーンや難しい表現も少ないため、ご家族そろっての鑑賞に最適です。

特に「ドレミの歌」をはじめとする有名な楽曲は、日本の音楽の教科書に載っていることもあり、お子様にも親しみやすいでしょう。

物語の後半ではナチス・ドイツが登場するシリアスな場面もあります。しかし歴史を学ぶきっかけとして、保護者の方が少し補足してあげると、より深い理解につながるかもしれません。

Q2. 物語の中で誰か亡くなるのですか?

いいえ、映画の物語が進行している中で、主要な登場人物が亡くなることはありません。

物語の冒頭で、子どもたちの実のお母さんはすでに亡くなっているという設定です。しかしそれは、マリアが家庭教師としてやって来るきっかけとなる背景でした。

そのため悲しいお別れの場面はなく、安心して最後まで観ることができます。

Q3. なぜ『エーデルワイス』を歌ったの?

トラップ大佐が「エーデルワイス」を歌ったのは、ナチス・ドイツに併合された祖国オーストリアへの深い愛情と誇りを示すためです。

ヨミト
ヨミト

エーデルワイスは、オーストリアのアルプスに咲く、国を象徴する花でした。

エーデルワイスを歌うことは、ナチスの支配に対する静かながらも断固とした抵抗の意志表示だったのです。

音楽祭で観客が一緒に歌い始めたのは、大佐のその想いに共感したからに他なりません。

Q4. トラップ一家の子どもたちの現在はどうなっていますか?

映画のモデルとなった、トラップ大佐と最初の妻との間に生まれた7人の子どもたちは、全員すでに亡くなっています。

その中で最後まで存命だったマリア・フランツィスカ(映画ではルイーザのモデル)は、2014年に99歳でその生涯を閉じました。

2025年10月現在、トラップ家の子どもたちのうち存命なのは、マリアと大佐の間に生まれた末っ子のヨハネス・フォン・トラップ氏ただひとりです。

彼は現在も、一家がアメリカで築いた「トラップ・ファミリー・ロッジ」の経営に携わっています。

「サウンド・オブ・ミュージック」のあらすじと要点まとめ

黒板に「まとめ」の文字

音楽で家族の絆を描くこの物語は、ナチスの脅威に屈せず自由と誇りを選んだ、人間の尊厳をかけた物語でもあります。

映画ならではの脚色と史実の違いを知ることで、その歌声に込められた希望と愛は、時代を超えてより深く心に響くでしょう。

それでは最後にポイントを箇条書きでまとめます。

  • 1965年公開、アカデミー作品賞を受賞したミュージカル映画である
  • 実在のフォン・トラップ一家の自叙伝が原作となっている
  • 修道女見習いマリアが厳格な家庭に音楽と愛を取り戻す物語
  • 主人公はマリアと、妻を亡くし心を閉ざしたトラップ大佐と7人の子どもたち
  • 「ドレミの歌」などを通して、一家は音楽で心を通わせていく
  • やがてマリアと大佐は惹かれ合い、結婚することになる
  • 物語の背景には1938年のナチス・ドイツによるオーストリア併合(アンシュルス)がある
  • 愛国者である大佐はナチスへの協力を拒否し、一家での亡命を決意する
  • 音楽祭での歌唱を隠れ蓑に、一家はアルプス山脈を越えて脱出する
  • 劇中歌「エーデルワイス」はオーストリア民謡ではなく、本作のための創作曲
  • 映画の劇的な山越えでの亡命は創作で、史実では列車で出国した
  • 史実の大佐は厳格ではなく心優しい父親で、結婚も亡命の11年前であった
  • 亡命後、一家はアメリカで「トラップ・ファミリー合唱団」として成功を収めた
  • 映画のモデルとなった7人の子どもたちは全員亡くなっている
  • 音楽の力、家族の絆、信念を貫く勇気が本作の中心的なテーマ

最後までご覧いただきありがとうございました。映画コンテンツライターのヨミトがお届けしました。(プロフィールはこちら

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